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少年と少女が出会うとき、世界は静かに変革の扉を開き始める……

ルナティック・ムーン

 ジャンル異世界ファンタジー
 著者藤原 祐
 出版社:電撃文庫(メディアワークス/角川書店メディアワー)
 発行年月: 2003年 09月
 本体価格:590円 (税込:620円)
緋月さん一押し!(男性・20歳)

■ 解説                               

 
 機械都市バベルの下に広がるスラムに、一人の少年がいた。
 名を持たず、変異を持たず、見えるはずの無い“月”を空に探す少年……。
 そして、少女がいた。
 腕に変異を持ち、人類の“純血種”を守るために異形の生物達と戦うウェポンとして……。
 世界が“混沌”に包まれて数百年――。
 人類は前時代の遺産「過学」の庇護のもと、戦闘能力に長けた“変異種”と呼ばれる人々を管理し、
 荒廃した大地で異形の生物の影に怯えて暮らしていた。
 だが、やがて少年と少女が出会うとき、世界は静かに変革の扉を開き始める……。
 期待の新人、遂にデビュー。


■ この作品について、熱く語ってください!            

 この作品は、隆盛を誇っていた科学が失われ、「過学」となった世界の話です。
 野に跋扈するケモノの脅威にさらされ、緩慢な滅びを突きつけられた人類。
 彼らがそこで何を考え、どう行動するのか。
 それらが非常にリアリティを持っていて、すぐに世界へと引き込まれます。
 リアリティというのは、単に「現実のような」という意味ではありません。
 そこにある人・物・概念が独自に存在し、生きているということです。

 そしてこのルナティック・ムーンは、それらが非常に生き生きとしているのです。
 
 主人公は物語冒頭、「名無し」と呼ばれ、そのことに自己不信と疑問を抱いています。
 後に自分が「第四稀存種」であることを知り、「ルナ」という秘されていた自らの名を受け継ぎます。
 それを受け止めるまでの葛藤、そして覚悟が、何よりも格好いいのです。
 一方、ヒロインであるシオン=エシュは「灰被り魔女」と呼ばれ、
 畏怖されながらもケモノと戦う戦士の一人です。
 それは「人類のため」という大義ではなく、過去の凄惨なトラウマから来る行動で、
 深く感情移入してしまいます。

 少し余談になりますが、「灰被り」の意を持つ「シンデレラ」の話は、
 誰もが知っていると思います(原話を知っている人は少数でしょうが)。
 しかし、健気に生きてきた『だけ』で幸運を手にしたシンデレラとは違い、
 シオンは常に『自分の意志』で進んでいます。
 それが彼女の最大の魅力なのです。

 そんな彼女を支えるレイン=リィン、稀存種であるフィオナ=レスファ、カロマイン=セク、
 ロイド=オドなどは、それぞれが強い意志を持ち、それを貫こうとしています。

 単純な善悪で計れない彼らの行動もまた、この作品の魅力です。

 ストーリーにはいくつものギミックが詰め込まれており、
 逆転・逆転・また逆転、といった楽しみがあります。
 特にクライマックスとなる四・五巻はそれが顕著で、もう目を離すことができません。
 
 全てを呑みこむラストは、圧巻としか言いようがありません。

 また、技術面で言えば、まず第一に文章力の高さが上げられます。
 これがデビュー作とは思えないほどの、高度な文章構成能力。
 そこいらのプロなどよりもずっと洗練された文体は、読む者を圧倒します。

 第二に挙げるとすれば、それはセンスの高さです。
 「エデン」や「バベル」、「ウェポン」といった、読者にわかり易いチョイスをする一方、
 「稀存種」や「特異器官」などのネーミング・センス、
 そして各稀存種の能力などに垣間見られるセンスは、素直に尊敬できます。


■ お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?  

 第一稀存種、『天使』ことフィオナ・レスファです。
 とある書籍に「純粋であるとは無知と無思慮と欺瞞だ」と断言する魔王陛下がいらっしゃいますが、
 彼女はまさにその「純粋」です。『天使』という通称も、さりげない暗示ですね。
 天使は優しく、雅で、そして人々に平等である、ということです。
 そんな彼女が一番好きですね。


■ この作品の欠点、残念なところはどこですか?          

 少々文体が硬いことが挙げられます。

 どちらかと言えば小・中学生より高校生以上に向いている作品です。
 もっとも、自分はそれが面白いと思う要因のひとつなのですが。


■ あなたはこの作品についてどう思いますか?(読者投票)     

最高です!一押し。
おもしろいです!オススメします。
なかなか良いと思います。
ふつうです。
イマイチです。
おもしろくないです。
買うと損します。


-Mini Vote-
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驚愕のスケールで描く英雄ファンタジー戦記、ついに開幕!全米で600万部の人気ファンタジー小説

ルーンロード

 ジャンル異世界ファンタジー
 著者デイヴィッド・ファーランド
 出版社:富士見書房
 発行年月:2005年04月
 本体価格 2,500円 (税込 2,625 円)

翠風金糸雀さん一押し!(17歳)

■ 解説                               

 
 “魅力”が失われていく!!“変成棒”から言葉にならない痛みが走った。
 目を開くと、両手の皮膚が地獄の業火に焼かれたみたいに乾き、ひびわれるのが見えた。
 手首の血管が木の根のように浮きあがり、爪は白墨のようにもろくなった。
 “これはうそよ、わたしがこんなに醜いはずがない”
 
 “変成棒”は“筋力”や“持久力”といった能力を人から人へ賦与することができる。
 五人から筋力を賦与された者は、巨岩をも持ち上げ、
 十人の“持久力”をもつものはどんな傷にも耐えられた。
 さらに国を守るという誓約を認められ、
 そのために必要な賦与を受けたものは、ルーン卿と呼ばれた――。
 南方の諸国を次々と制圧し、民衆から数万の賦与を吸い上げた、
 希代の超人・大王アーテンが、ついに北方の国々にその牙を向けた!
 数十の賦与を受けた“無敵戦士”や、炎をあやつる炎紡ぎ、
 氷原巨人などの異種族を率いた大王軍に、北の国々は対抗することができるのか!?
 驚愕のスケールで描く英雄ファンタジー戦記、ついに開幕。


■ この作品について、熱く語ってください!            

 この作品は王道戦記ファンタジーでいて、何か新鮮さのある! そんな小説です。
 この本は米国産の王道ファンタジーですが、定番のエルフやドワーフは一切出てきません。
 
 あとこの小説は敵味方魅力的です! (ここポイント!)
 そして最大の魅力は、『贈与』です! 

 これは変成棒(フォーシブル)と呼ばれる棒に魔法を唱えると、
 相手から能力を転移すると言う特殊な魔法です。
 能力を贈与された者を『ルーンロード』といい、
 彼らは贈与された分だけとんでもない力を得られます。
 
 しかし贈与したものは能力を失うために、重い障害を得てしまいます。
 賢知(記憶力)を与えるとばかになったり、筋力や品格(筋肉を収縮、弛緩させる)を与えると、
 心臓が止まったりするなど。

 それに彼らが死ぬと能力が消えるため、贈与された者は彼らを保護せざるをえません。


■ お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?  

 大王アーテン! 彼は強欲で暴君で、そして最強です!
 あとはボレンソン! 彼はとりあえず葛藤します! がんばれと応援してました(苦笑
 あとはまちまち。


■ この作品の欠点、残念なところはどこですか?          

 ええと、とりあえず値段が高いのと、刊行が遅いです。
 
 値段だけなら、1,2巻上下だけで一万円飛びます!(図書館などで借りることを強くすすめます)
 内容の方ですが、わたしは情景描写などが言うほど好きでないんですが、
 序盤からけっこう多く、なかなか話が進まずいらいらしました。
 さらに造語が多いのですが、ほとんど消化できてませんし、説明がいまいちです。
 キャラなども多いのですが、いまいちだれだったか覚えきれてません。
 まああとは普通なので、それらを踏まえてお読みください。


■ あなたはこの作品についてどう思いますか?(読者投票)     

最高です!一押し。
おもしろいです!オススメします。
なかなか良いと思います。
ふつうです。
イマイチです。
おもしろくないです。
買うと損します。


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