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「いってしまったのか?」
後ろから声が聞こえた。 「うん。それが魔法界のおきてなんだって」 わたしは、後ろを振り返ることもなく、そのまま青い空を見つめ続けた。 屋上の手すりを握る手が震えている。 気づかれなければいいけど。 「なあ、本当によかったのか?」 「なにが?」 わたしは、質問に質問で返す。 「なにって…………いろいろ」 「うん、魔法なんてない。それが普通の世界なんだから」 「……そっか」 「うん、きっとそうだよ」 「でもな、魔法なら俺にも使えるぞ」 「え……」 「あ、そのまま。振り向いたらだめだ」 思わず振り向こうとした動きを止める。 「今から、かりんの目の前に真っ赤な薔薇をだしてやる」 「え!」 「しかも、一本五百円もする薔薇が十七本だ」 「……魔法なのにお金がかかってるんだ」 「俺の魔法には、かかるんだよ。おかげで財布がすっからかんだ」 「くすっ」 「あ、笑いやがったな。魔法使わないぞ」 怒った言い方に、わたしは、そのままの姿勢で謝りの言葉をはく。 「ごめんごめん。で、わたしはどうすればいいの?」 「そうだな。じゃあ、三つ数えたら、ゆっくり後ろを振り向いてくれ」 「うん」 「よし、じゃあいくぞ。さーん。にーっ。いーち」 わたしは、ゆっくりと後ろを振り向く。 目の前に、真っ赤な薔薇の花束を抱いたあいつが、初めて会った時のように生意気な顔で立っていた。 水原美久 2005年9月10日(土)20時34分44秒 公開 ■この作品の著作権は水原美久さんにあります。無断転載は禁止です。 ■ 作者からのメッセージ これで、夢色ケーキシリーズも完結です。 今まで読んでくれた皆さん。本当にありがとうございました。 返信は、毎日、家に戻ってきたら、 すぐにしますのでより多くの皆さんからの感想、批評待ってまーす。 この作品の感想をお寄せください。 こんにちは。水原美久さんの『夢色ケーキ 完結編』読ませてもらいました。 あ、自己紹介がまだでしたね。 『夢色ケーキ 出会い編』から、水原さんに注目していた黒樹龍人と申します。 りゅうじんではなく、りゅうとです。お間違えのないように(笑) さて、今回で『夢色ケーキ』シリーズも無事完結ですかあー。 ヒロインの遠藤かりんちゃんの恋は無事成就しましたね。 パティシエの修行にパリに行った佐伯さんを追いかけるのか、それとも交通事故にあった不良の竜司を選ぶのか、最後の最後までラストが判らず、男性の自分でさえ、どきどきしましたよ。 今回の緊張感は、自分の中では、夢野町ケーキグランプリ対決の時を越えましたねー。あの時、竜司が、食材の苺を台風の中、かりんちゃんに届けるシーンは、手に汗握ってマウスを動かしていましたけど、今度のラストシーンは全身が震えて、続きを読むのが怖くなるぐらいでした。 しかし、勇気をふりしぼって読みすすめてみると、「さすが、水原さん」ってストーリー展開に思わず、パソコンの前で手を叩きましたよ。 ラストシーンに魔法の力を使わなかったことは英断だと思いましたね。 あそこで、魔法を使ってしまうと、竜司の事故の意味がないですから。 そして、魔法の力と決別することによって妖精ニャーモとの感動の別れにもつながりますし。 このへんが、他の投稿者と水原美久さんが一線を画するところですね。お見事でしたよ。 では、そろそろ、点数を発表しましょう!(って右に堂々と点数出てるからばれてるかw) ジャジャーン、おめでとうございますーっ。50点ですーパチパチパチ。 本当は、出会い編、魔法界編、対決編、完結編まとめて200点をあげたかったのですが、それは所長のらっぴーさんから禁止されてるので仕方なく、この点数です。 これなら、出会い編からしっかり点数入れればよかったのですが、自分のスタンスとして完全に完結していない作品には点数を入れないと決めているので。 しかし、自分が入れた50点は普通の50点とは違って、すごく名誉な50点ですから自信をもっていいですよ。 これでも角川書店主催の賞に応募して、1次選考を突破したことがありますから(日本……賞です。探してみて下さいね) さてさて、これで、ついに水原美久さんの点数は合計で610点ですねー。 あとは、平均点が30点を越えれば高得点作品掲載所入りですよ。覚悟は出来てます? しかし、下の−30点の評価がなければ、平均30点をクリアしていたのに、本当に残念ですね。 もしかして、美久さんも初のマイナス点をもらって、落ち込んだのではないですか? 安心してください。 この−30点をつけた、吉沢裕子って奴は、小説の基本さえわかっていない馬鹿な中年女ですから(自サイトの日記も日常の愚痴ばかりだし) 美久さんが女子高生だから、同じ女として嫉妬したのかもしれませんねー。 あ、もしかしたら、自分が美久さんのことを女子高生って知っていることにびっくりされるかな? たしかに、美久さんは、ラノ研のチャットでも性別ぐらいしか話してませんでしたからねー。 むふふーん。 では、ここで『夢色ケーキ 魔法界編』に出てくる魔界探偵、西園寺幸助になった気分で解説してあげましょう! ふむふむ、美久君。 君はチャットでも自分のリアルが漏れないように注意していたと…… 甘い、甘いね。まるで天界の苺ケーキのように甘い。 さて、美久君の重大なミスをここで説明しておこう! 美久君。君は8月30日の早朝チャットのことを覚えているかな? そう、誰もチャット部屋にいなくて、1人、君が独白していた日だよ。 君は、女友達が「男の子同士の友情は1000カラットのダイヤより貴重だ」とホームページの日記に書いてあるのを見て呆れた。って告白していたね。そう、それが君の最大の失敗だよ。 勿論、君はチャットに入らずに、書き込みだけを見ている者がいることに気づいていたはずだ。 ラノ研のチャット部屋ではROM人数が表示されるからね。 8月30日早朝、君が独白をしていた時、ROM人数は「0」ではなく、「1」。 そして、その人物が、洞察力に優れた青年、黒樹龍人、すなわち僕だったことが君の失敗ってやつさ。 おやおや、まだわからないのかい? 自分のミスを。 ふー。仕方ないね。じゃあ説明を続けよう。 僕は、君の独白が終わった後、早速、Googleのサイトにいったよ。 Googleは知っているよね。有名な検索サイトだ。 ここに、知りたい単語を打ち込めば、あっという間にその単語に関係するサイトが出てくるって寸法さ。 そこで僕は、君の友人の言葉「男の子同士の友情は1000カラットのダイヤより貴重だ」を打ち込んでみたら、ヒットしたよ。1件の個人サイトが。 『由香りんのお部屋』 君の友達のサイトだね。 8月25日の日記に、書いてあったよ。 「男の子同士の友情は1000カラットのダイヤより貴重だ」ってね。 ここまで話したら、賢明な君のことだ。すべてを理解しただろう。 そう、僕はその後、君の友達である由香君の日記を全て読み漁ったよ。 そして、その中にちょくちょく登場する由香の親友、久美に着目したわけだ。 君のペンネーム、水原美久と由香の親友の久美。似てるよね。名前を逆にしただけだ。 さてさて、ここで美久君に謝らなければいけないことがある。 9月2日午後9時20分のチャットを覚えているだろうか? 君は、鈴華という名前のチャット入室者と会話したはずだ。 チャットは初心者だと話す鈴華に対して、君は、『夢色ケーキ』のヒロイン遠藤かりんのように優しく接してくれたね。 鈴華の大好物が、マンゴープリンと聞いて、「私も今日、マンゴープリン食べたんだよー」と嬉しそうに書き込んできた君。 鈴華という、その日限りのキャラクターになりすました僕としても、本当に申し訳ない気持ちになったよ。 しかし、これは真実を探る為に仕方なくやった行為と、美久君は納得してくれると信じている。 話を戻そう。 鈴華こと僕が、「マンゴープリン」の話題を出したのには意味がある。 その日、美久君の親友である由香君の日記に 「今日、久美と一緒にマンゴープリンを食べる」 この一文を見つけた為だ。 確信したよ。天才小説家、水原美久の正体は、由香の友達の久美だということにね。 ここまでくると、後は楽だったよ。 君と違って、由香君はリアルの生活を隠すことなく日記に書くのが趣味なようだからね。 君たちが登校に利用している駅が埼玉県の指扇駅であること。 梅原女子高等学校の2年生であること。 由香君といつも近所のミニストップで待ち合わせして、駅に向かうこと。 由香君は、鞄にテニスの王子様のキャラクター、越前リョーマのフィギュアを付けていること。 9月5日の早朝。僕は愛車のパジェロをミニストップの前に止め、ずっと待っていたよ。 そして忘れもしない、午前7時25分。僕は見つけた。 鞄に越前リョーマのフィギュアを付けている少女と一緒に指扇駅に向かう君の姿を。 ああ、予想どおりだ。予想どおりの美しい黒髪。 真っ白で華奢な手。この手が傑作を産み出すのかと思うと興奮を抑えるのに苦労したよ。 ところで、久美君。君は気づかなかったのかな? 朝、ミニストップの駐車場に止まっていたパジェロが午後6時12分、君の帰宅時にも同じ場所に止まっていたことに。 まあ、女子高生の君には、車なんてみんな同じに見えるのかもしれないね。 家の前まで、車でついていったのに全く気づく気配がなかったので、少し拍子抜けしたよ。 そうそう、拍子抜けといえば、久美君の名字。てっきり『夢色ケーキ』のヒロイン、遠藤かりん、またはペンネームからずばり、水原と予測していたのだが、鈴木という普通の名字だったので、この点に関しては、僕の推理力も万能ではないことを実感したよ。まさに全てを知るものは、魔王ルシフェル、神王ゼウスのみってやつだね。 ははっ、どうです? 意外と魔界探偵、西園寺幸助の特徴つかんでいるでしょ。 『夢色ケーキ 魔法界編』は50回以上、読み直しましたからね。 おっと、だいぶ話が飛びましたね。 というわけで、修正、修正と。 実は、水原美久さんこと鈴木久美さんに、高得点作品掲載所入りの前祝いとしてプレゼントがあります。 ふふふ。驚きました? でしょうね、今まで自分がプレゼントをあげようと思った作家さんは、久美ちゃんが初めてですから。 期待してていいですよ。 あ、それとも、平均30点をクリア出来るかどうかで、そんな気分じゃないかな? ポジティブに考えていいと思いますよ。 久美ちゃんの『夢色ケーキ』シリーズにマイナス点を付けたのは、吉沢裕子だけだし、あの中年女も、これからは、下手な小説どころか感想を書き込むことさえ出来ませんから。 いやあー面白かったですよ。 「竜司の交通事故シーンの描写を読む限り、1ヶ月で完治することはありえない。両手切断か出血多量で死亡するのが普通」とか、まるで医者のように解説していた中年女が、いざ、自分が同じように両手を怪我したら、鶏が鳴くみたいな声を出して逃げ回るだけで止血方法さえ知らないありさま。 しかも、両手切断されても、あんた、3時間も生きていたじゃん。 竜司の事故の時は、速攻で救急車がきただろっ。 状況によっては1ヶ月で完治することもありえるんだよ。 日記には「白金に住んでいる」っていかにも金持ちみたいな書き方してるくせに家は木造平屋建てだったしwww って、今更、本人がこの世にいないのに、こんなこと書き込んでも意味ないですよね(笑) あああっ、また話が飛んでしまった。 このへんは自分の悪い癖で直さないといけないんですけどね。 予測する限り、このへんが2次選考に進めない原因じゃないかと自己分析してみたり(あとは編集者との相性かな) で、話を戻しますと、そうそう、プレゼントのことでした。 実は、『夢色ケーキ 完結編』のラストシーンにちなんで、竜司が遠藤かりんに渡したのと同じ真紅の薔薇の花束です(照) まあ、これは、漢字は違えど、同じ龍(竜)つながりってことで合わせてみました。 (かりんちゃんと竜司の恋みたいに、自分と久美ちゃんの関係も進展することを祈る気持ちもあったりしてw) 多分、久美ちゃんは、「いつ、プレゼントをもらえるの?」とドキドキしているかと思いますが。 むふふーん。 久美ちゃんは、今、何をしてます? きっと、いつものように、家に帰った後は、パソコンを立ち上げ、どんな感想がきているかチェックしているかな? そして、この書き込みを見てちょっと驚いているって感じでしょうか。 どうか、画面を見る為に視覚に集中するだけではなく、嗅覚を研ぎ澄ませてください。 部屋の中に薔薇の香りがすることに気が付いてもらえると思います。 あ、血の香りもしてしまったら、ごめんなさい。 久美ちゃんのお父さんとお母さんが、どうしても自分と久美ちゃんの仲を認めてくれなかったから。 今は、お風呂場に置いているけど、あとで山にでも捨てにいきましょう! こんな時に、四輪駆動のパジェロが役に立つのですよね(笑) 偶然ですが、これで久美ちゃんも遠藤かりんちゃんと同じで両親が亡くなってしまったけど、自分が竜司の代わりをしますから安心してくださいね。 (ん、Nのキーの反応が悪い、久美ちゃん、キーボード買いなおしたほうがいいかも) では、そろそろプレゼントの贈呈です。 この文章を読み終わったら、3つ数えて、ゆっくりと後ろを振り向いてくださいね。 では、いきまーす。 さーん。 にーっ。 いーち。 |
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この作品は当サイトの鍛錬投稿室のパロディであり、フィクションです。
登場する人物、教育機関、サイトは架空のものです。 『この作品の感想をお寄せください』以下の文章も、『夢色ケーキ』の作品内容です。 水原美久という女性は、この作品の作者ではなく架空の人物です(作者は桃野 桂さん)。 黒樹龍人による犯罪行為が実際に行われたわけではありません。 |