第2研究室  創作に役立つ知識 | トップへ戻る |

効果的な読書法

目次
はじめに
好きな本を好きなだけ読む
ライトノベルだけ読んでライトノベルを描くべからず
90分以上、連続して本を読まない
記憶しようと思うだけで、記憶力が高まる
朝の時間帯に本を読む
酒・タバコを吸いながら、本を読んではダメ!
脳に活力を与えるウィスキー活用法
花の香りで脳を刺激する
クラシックを聴きながら本を読む
小説の腕を上げるための本の読み方


はじめに
 作家修業で一番大切なこと……それは読書です!

 ライトノベル作法研究所では、いろいろ小説作法のノウハウを紹介していますが、
 実は技術だけ学べばおもしろい小説が作れる訳ではないんですね(汗)。

 ライトノベルが漫画化、アニメ化されることはよくある話です。
 でも、原作(小説)を読んだことがある人は、
 たいてい「漫画やアニメよりも、原作の方が断然良い」と言います。

 なぜでしょうか?
 
 それは、原作者が言葉で表現した世界を、
 自分ならではの空想世界で楽しむことができるからです。


 登場人物の心の動きを想像力を駆使して自分のことのように感じ取り、
 見たこともない風景や場面を肌で感じ取ることができるのが、「読書」のすばらしさです。

 本の中には、テレビやゲームでは味わえないスリルや感動がいっぱいなのです。
 あなたは本を読むことで、知らない世界や時代に飛び込み、新しい体験をすることができるのです。

 この読書を繰り返すことで、想像力や感性が発達し小説を描く力を大きく高めてくれます。 

 また、アイディアは無から生まれるのではなく、既存のモノが組合わさって生まれます。
 そのため分野に関係なく膨大な知識を得ることが、アイディアを授かるための条件です。
 
 「創造力とは記憶力である」
  
 これは世界的に有名な映画監督、黒沢監督の言葉です。
 あなたがなにかをやろうとしたとき、
 これまでに蓄積した経験・知識を材料としてしか行動・表現はできないということです。
 アウトプットのためには、インプットが欠かせません。
 たくさんの知識を身につければ、それらが頭の中で知的化学変化を起こし、
 今までになかった発想を生みます。
 読書によって得られる知識が多ければ多いほど、視野が広がり発想がふくらむのです。

 さらにもう1つ、文章力というのは読書量に比例します。
 多くの本を読んでいる人はその分、日本語を自分のなかにストックしていますので、
 いざ文章を書くときはスムーズにできるのです。
 文章を書く能力を身につけたいのであれば、まずは本を読まなくてはなりません。

 作家修行で読書が必要不可欠と言われる由縁ですね。
 ちっとも、おもしろい小説が作れないという人は、
 本をあまり読まないことが、最大の原因の一つです。

 そもそも、小説を書くのは好きなのに、読書は嫌いという人は根本的に矛盾しています。
 例えるなら、野球の試合は好きだけど練習は嫌いと言っているようなモノだからです。
 練習もしないで本番に勝てるような人間は、よほどの天才でしょう。

 読書をまったくせずに小説作法のテクニックだけ学んだのでは、絶対におもしろい小説は作れません。
 本が苦手、あまり読まないという方、
 まずは自分に興味のある本を読むところからスタートして、徐々に本を好きになってください。 

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好きな本を好きなだけ読む

 なによりも効果的な読書法は、好きな本を好きなだけ読むことです。
 「これは読んでおくべきだ、これくらいは読んでおけ」と他人から強要されて読まされた本は、
 決してあなたの血肉になりません。
 人間は嫌々ながら物事に取り組むと、記憶力や集中力が極端なまでに落ちるからです。
 多くの人が、学校の勉強は難しいと嘆いて苦しむのは、主にこれが原因ですね。

 逆に、人間は好きなことに対しては、驚くべき学習能力を発揮します。

 私の場合、好きなノベルゲームを何度もプレイしているうちに、
 パソコンが無くても脳内ハードディスクでそれを自動再生できるようになってしまいました(笑)。
 セリフや文章を一字一句間違えることなく、そらんじることが可能です。
 逆に、教科書に書いてあることはテストが終わると、すべて忘れてしまいます(汗)。
 あなたも、そんな経験があるでしょう? 
 好きなことと嫌いなことの学習効率の差は、歴然なのです。
 だから、好きな本を好きなだけ読む。
 もし、おもしろくなさそうだと感じたら、例え誰に勧められても絶対に読まないくらいの姿勢が大切です。

 自分の好きな本だけを思うままに読む習慣をつけると、どんどん読書が好きなります。

 自分で読みたい本を探して読んでいれば、本に対する眼力が鍛えられ、
 おもしろい本に出会う可能性も高くなります。
 そして、ますます本を読むのが楽しくなります。
 読書量と創作技術は比例しますから、この好循環に乗れば、
 あなたは楽しみながらレベルアップをはかることできるでしょう。

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ライトノベルだけを読んで、ライトノベルを描くべからず

 上で、私は好きな本を好きなだけ読むのが効果的な読書法だと述べました。
 すると、それじゃ漫画が好きな人は、ずっと漫画ばかり読んでいれば良いのか? 
 という疑問が、当然のように湧いてきますね。
 結論から言うとコレはダメです。

 例えるなら漫画は、おいしいけど、あまり栄養にならない料理です。
 うまい、うまいと言って、それだけ食べていれば、糖尿病や肥満にもなるでしょう。
 糖分や脂肪も身体にとっては大切なモノですが、偏りすぎて摂取すれば病気になります。
 
 やはり知識を蓄え、文章技術を学ぶためには、
 漫画やライトノベル以外の本もたくさん読む必要があります


 バランスの良い食生活が健全な身体を作ることと一緒です。
 漫画やライトノベル以外の本なんて読む気がしない! 
 とおっしゃる方は、小説を書くことに向いていません。
 何か別の趣味を見つけた方が良いでしょう。

 創作というのは非常に高度な知的作業で、
 1つの作品を作り出すために、1000のモノを吸収する必要があります。


 あなたが作り出す小説世界の裏側には、膨大な知識の海が広がっていなくてはならないのです。
 漫画やライトノベルだけしか読まずに、ライトノベルを描けば、
 目も当てられないような薄っぺらな作品になります。
 今まで漫画やライトノベルにしか興味が無かったという方は、
 少しでもそれ以外の本に興味を広げてください。あなたの興味を惹く本がきっとあるはずです。

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90分以上、連続して本を読まない

 おもしろい本に出会うと、時の経つのも忘れてぶっ続けで読んでしまうことがあります。
 また、新幹線などに乗って旅行などに行くときも、他にやることがないので、
 本を延々と読んでしまう場合があります。
 しかし、どんなに夢中になってしまうような本でもノンストップで読み続けるのは、良くないです。

 理想的には90分本を読んだら、10分くらい休憩をはさんでください。

 なぜ、90分かというと、これが脳のリズムだからです。

 人間の集中力は90分くらいが限度で、
 それ以上になると、どんな作業をするのであれ能率が落ちてしまうのです。


 大学の授業も90分ですし、映画もだいたい90分を目安に作られています。
 もちろん、90分経たないうちに、頭が疲れてきたら、本を読むのをやめてもかまいません。
 集中力の持続時間は人によって個人差がありますからね。
 ちなみに、私の場合は60分も何かすると、もうやる気が失せてしまいます(笑)。

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記憶しようと思うだけで、記憶力が高まる

 「プラシーボ(偽薬)効果」って知っていますか?
 例えば、下痢をしている人に、「良く効く薬です」と言ってまったく薬効の無い小麦粉などを飲ませます。
 すると、それ信じて飲んだ人は、たちまち下痢が治ってしまうという自己暗示効果です。
 「この薬は良く効く」という自己暗示が、下痢を治してしまうのです。
 だから、

 なんとな〜く本を読むのではなく、記憶しようと思いながらページをめくってください


 コレを覚えようという自己暗示を自分にかけるわけです。
 たったこれだけで、本の内容がより頭に残るようになります。

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朝の時間帯に本を読む
 
 夜型人間はダメ。朝型人間バンザーイ! 
 というのは、良く言われるセリフです。あなたも一度は耳にしたことがありますよね。
 これはなぜかというと、脳のコンディションが一番整っているのは、朝だからです
 一晩ぐっすり寝て、脳を休ませたわけですから、頭が冴えわたっています。
 つまり、朝は何かを学ぶのにもってこいの時間なのです。

 
ちょっと早起きして、好きな本を開く習慣を身につけてください。

 夜中に本を読むより、はるかに内容を記憶できるはずです。

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酒・タバコを吸いながら、本を読んではダメ!

 タバコを吸わないとイライラしてしまうという人がいます。
 また、酒を飲むと気分が高揚して普段は出ないアイディアが出ると言う人もいます。
 「酒とタバコがオイラの動力源さ!」と公言してはばからない人、
 あなたの周りにもきっといるでしょう。

 しかし、読書や創作を趣味にしている場合、酒やタバコは大敵です。

 なぜかって、コイツらは、脳の機能を低下させる力を持っているからです。
 それでも、「どうしても酒やタバコをやめられないんだ!」と言う方、
 読書している間だけは絶対に飲酒・喫煙をひかえてください。
 アルコールは脳の神経細胞を麻痺させ、記憶力を衰えさせる効果があります。
 グデングデンに酔っぱらって帰ってきたお父さんが、
 昨晩の記憶を覚えていないのはこのためですね。

 酒を飲みながら本を読んでも、内容は頭に入りません。
 
 同様にタバコも記憶力に悪影響を与えます。
 タバコに含まれているニコチンが、脳に通じる血管を収縮させてしまうため、
 脳に運ばれる血液量が少なくなるのです。
 脳は大量の栄養分を必要とする器官ですから、血液量が減ればまともに働かなくなります。

 気分転換にちょっと一服、なんてすると、その後の読書能率がクライシスを迎えます。

 酒やタバコを吸いながら、本を読んではダメですよ。

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脳に活力を与えるウィスキー活用法

 酒は読書の大敵です。大敵ですけど、
 上手く活用すると記憶力を高める作用があるのって知ってました? 
 私もつい最近知ったんですけどね(笑)。
 実は、

 ウィスキーの匂いをかいだとき、脳の記憶をつかさどる海馬の機能がアップするのです。


 ある実験で、被験者にウィスキー、蒸留水、20パーセントのアルコールの匂いを、
 それぞれかいでもらったそうです。その後の、脳内の血流量がどう変化するか調べました。

 その結果、ウィスキーの匂いをかいだときに、
 海馬の血流量が上がることがわかったのです!


 つまり、ウィスキーの匂いをかげば脳を活性化させることができます。
 引き出しにでもウィスキーの小瓶をしのばせておいて、
 読書に疲れたときに匂いをかいでみるといいでしょう。
 もちろん、かぐだけで飲んではダメですよ(汗)。

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花の香りで脳を刺激する

 あるドイツの有名作家の話です。
 彼は書斎の机に向かっていて、創作活動に行き詰まりを感じると、
 決まって机の引き出しを開けて、あるモノを取り出していました。
 そのあるモノとは、腐りかけのリンゴです。
 彼はその腐りかけのリンゴの匂いをかぎ、その刺激によって、
 行き詰まった頭を回転させるようにしていたといいます。ちょっと、これは極端な話ですが、

 本を読む際には何かいい香りのするモノ……
 花や芳香剤を用意しておいた方が良いです。

 
それが、疲れた頭への刺激剤になって、読書能率を上げてくれます。
 また、適度は香りには、マスキング効果もあります。
 部屋の中にこもっていると、次第に空気が悪くなっていきますよね。
 すると、部屋の匂いも良いモノではなくなり、頭の回転を鈍くしてしまいます。
 そんなイヤな臭いを打ち消すためにも、花や芳香剤を用意しておくのです。 
 あまりキツすぎる香りだと逆効果になりますから、
 芳香剤ではなくラベンダーやフィリージアといった花を部屋に飾っておいた方が良いでしょう。
 花は、ただそこにあるだけで癒し効果を発揮し、脳の疲れをいやしてくれます。
 ぜひ、あなたもお部屋に一輪の花を飾ってみてください。

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クラシックを聴きながら本を読む

 「モーツァルト効果」といわれるモノが一時期、話題になったことがあります。
 クラシックを聴くとIQ(知能指数)が上がるという、夢のような話で、
 特にモーツァルトの『2台のピアノのためのソタニ長調K.448』がいいと騒がれました。
 このモーツァルトの学習効果についての研究は、アメリカのラウシャー博士によってなされたもので、
 1992年に権威ある雑誌『Nature』に発表されて注目されました。
 そんなわけで、当時は日本でも受験勉強に効果的とも言われ、
 教育熱心な親御さんや学生の間でモーツァルトのCDが飛ぶように売れたそうです。

 ラウシャー博士の研究によると、モーツァルトに限らずクラシック音楽というのは、
 脳が喜ぶ要素がかなりあるようです。


 クラシックは右脳を心地良くさせるさせるだけでなく、
 ほどとんどの曲に「1/fゆらぎ波」と呼ばれる波動が含まれており、
 それを受けることによって脳から大量のアルファ波が出て情緒が安定します。

 このリラックス効果が、作業記憶効率を高めるから、クラシックは学習効果を高めるのです。

 また、モーツァルトの陰に隠れてしまったものの、
 同じように学習効果が良く上がると言われてるのが、バッハなどのバロック音楽です。
 こちらはブルガリアのロザノフ博士らの研究によって、記憶力が高まることが証明されています。
 実は、先のラウシャー博士の時も、ベートーベンやショパンではダメだったが、
 バッハを聴くとIQが上がるという結果が出ているのです。
 しかし、趣味のためではなく、受験勉強のためにクラシック音楽を聴くという、
 日本での不可思議なブームは、すぐに沈静化してしまいました。
 なぜなら、聞いたあと1時間もすると効果がなくなるという事実が判明したからです。

 つまり、記憶力が良くなるのは、音楽を聴いている間とその直後だけ。


 でも、この効果を利用しない手はありません。
 例え、聞いている間だけでも記憶力がアップするのなら、ただ本を読むよりはるかに効果的です。
 これをするのとしないのとでは、雲泥の差がつくことでしょう。
 また、普段クラシックを聴かない人にとってはさらに効果的だと言えます。
 普段聴かない音楽を聴くことは、脳に非常に良い刺激を与えるのです。
 クラシックを聴きながら本を読むという習慣、興味がありましたら、あなたも是非おためしアレ。
 
もっと頭の良くなるモーツァルト 〜脳にエネルギーを充電する音  >>>

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小説の腕を上げるための本の読み方

 小説を描くことが好きなあなたなら、当然、小説を読むことも好きなハズですよね。
 でも、「読んだ、ああ、おもしろかった」で、終わっていませんか?
 もし、いっぱい小説を読んでいるけれど、なかなか小説を描くのが上手くならないとしたら、
 ただ読んでるだけの罠にはまっている危険性があります。
 ただ小説を読んでいるだけでは、小説の技術はなかなか上がりません。

 物語を楽しむのではなく、プロの技術を盗むという姿勢で小説を読まなくてはダメです。

 小説を娯楽としてではなく、勉強の道具として見てください。
 具体的には、

 
物語を読みながら、「おや、これは良いかも」と思った箇所に、
 赤いボールペンで線を入れていくのです。

 
「気の利いたセリフ」
「思わず目を惹いたユーモア・ギャグ」
「うまいと思った描写・比喩」
「上手な世界観、設定の説明」
「意味のわからなかった漢字や言い回し」
 これらがチェックすべき対象です。
 
 せっかく買った小説――特に、萌えなイラストが描いてあるモノを汚すのは、
 気が引けるかもしれませんが、やってみてください(笑)。
 この後、チェックした部分を抜き出して、
 ノートやパソコンに書き写したり、辞書で意味を調べたりして頭の中に入れるように努めます。

 こうすれば再び小説を読んだ際も、チェック部分に重点的に目を走らせることができ、
 再度、復習することができます。


 本に書いてることすべてを理解し、覚えようなどとしても、絶対に覚えられません。
 余計なことまで覚えようとした結果、結局なにも得られないということになります。
 これは、大量の読書をしてきた私の経験的事実です(涙)。
 それよりも、部分部分でも良いから、頭に残すようにした方がはるかに効果的です。
 この勉強法を繰り替えしていると、いつしか語彙が豊富になり、
 気の利いたセリフや上手な描写が使えるようになってきます。

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